病院案内

ようこそ、晴和会へ

 ホームページ上の初版2014年8月のご挨拶の後、早いもので八年余の歳月が経過しました。晴和会は2015年度に特定医療法人となり、2016年に新しい「使命」、「行動目標」、「行動指針」を掲げました。それは、創始者(初代理事長)三輪勝征が唱えた「弱者救済」の理念や経営姿勢を、職務に反映させやすいように表現したものとなっております。気候変動と自然災害、新興感染症、戦争の脅威や経済の混乱など、不確実性が高まっている現在において、私たちの使命はより輝きを放つものと信じます。国連が目標として掲げるユニバーサル・ヘルス・カバレッジにも通じるものです。

使命

我々は、全人的な医療・介護・福祉を通して、精神や行動に困難を抱える人々に向き合い、社会の幸福に貢献する。

行動目標

組織使命を遂行するため、チームの叡智を発揮して個別のニーズに応える。

行動指針

・組織使命、行動目標をよく理解し、自ら考え行動すること。

・高潔であること、教育的であること、革新的であること、親切であること、持続可能であること(行動の5大基準)。

・予期せぬ変化に挑戦できるよう、自己の心身を鍛錬すること。

 

 私たちは、目の前の医療・介護・福祉のニーズに真摯に向き合い希望を支えます。臨床での実践的活動と弛まぬ勉学を通じて、広く深く社会情勢を知り、科学や文化を知り、自由に幸福に生きる資源としての健康について追求していきます。安全管理、パーソンセンタード・ケア、全人的ケア(苦痛緩和のケア)を基本として、統一性・継続性を意識したチームベースト・ケアを行います。

 

再び、8年前と同様のフレーズで締めくくりたいと思います。私たちは、これからも皆様との出会いを「一期一会」として胸に刻み、そこから得られた感謝や教訓を次なる職務に生かし精進してまいります。信頼関係の構築があってこその医療・介護・福祉と考えております。どうぞ、皆様の率直なお声をお聞かせください。


 2023年3月 晴和会理事一同

晴和会

 初代理事長である三輪勝征医師は、1979年、社会的に弱い立場にあって現状の医療・介護・福祉制度の中で適切なケアを受けることができない方々に光を当てることを使命とし、組織づくりを開始しました。医療法人晴和会として、精神科「あさひが丘ホスピタル」のほか、「老人保健施設忘れな草」、「忘れな草居宅介護支援事業所」を運営し、グループ法人として設立した社会福祉法人陶都会と共に、医療と介護・福祉の融合を目指しました。その創始者の精神は現在の晴和会にも受け継がれています。変化し続ける社会において、医療・介護・福祉の面で困っておられる方々は誰なのか、その方たちに私たちが求められているニーズや可能性は何なのかを常に考えています。

 

 私たちが、高齢者の地域包括ケアシステムの中で求められる役割は年々増えています。「あさひが丘ホスピタル」は、2013年9月に尾張北部圏域の「愛知県認知症疾患医療センター」の指定を受け、認知症の診断と治療、予防やリハビリに関する啓発、行動・心理症状の急性期治療、生活環境の調整、認知症の緩和ケアに取り組んでおります。そして、「老人保健施設忘れな草」、「忘れな草居宅介護支援事業所」、社会福祉法人陶都会とともにグループ内で連携するほか、地域ネットワーク内でコミュニケーションを深めながら、シームレスなケアの実現に取り組んでおります。

 

 私たちは、また、職場(学校)や家庭でのメンタルヘルスといった、幅広い精神科医療のニーズにも対応しております。是非、ご相談ください。晴和会は、精神科医療の特徴を生かし、社会・心理的背景への洞察を欠かさず、共感・支持といった温かな姿勢を貫いて、こころの健康の啓発と専門的ケアの向上に、継続的に努めて参ります。


木村 修代


あさひが丘ホスピタル

 当院の前身は精神科の単科病院であった晴和病院です。2007年、現在地に移転してあさひが丘ホスピタルと改称して新たなスタートを切りました。
 4月からは、物忘れ専門外来を開設。従来からの精神科一般医療に加えて、認知症医療を本格化させました。それ以降16年にわたり、高齢者、認知症医療に注力してまいりましたが、時代の微妙な変化も感じられるようになり、認知症医療の推進のみならず、新しい精神科医療の模索も必要ではないかと考える毎日です。
 ただ診療内容の如何を問わず、患者安全、法令遵守を第一とする姿勢にはなんの変化もありません。
 地域の皆様のご相談をお待ちしております。

 

丸井 泰男

 

病院の役割

 高齢化社会はますます進み、それにともなって認知症を患う方も増えていくことは明らかです。認知症の進みを抑制する薬は20年以上の年月をかけてようやく日の目を見つつありますが、進みを遅くすることを目的とするもので、治療薬とまでは至っていません。食事、運動など生活習慣をととのえることも薬と同じくらい必要です。そのため、今までに分かってきたことなど日々更新してお伝えしていきたいと思います。

 

岩田 拡

 

忘れな草

 介護老人保健施設「忘れな草」は、2000年施行の介護保険に先立つ1997年に開設されました。高齢者への「その人にとってのケア(Person-Centered Care)」の実現には、回復力・予備力・代償力といった部分への働きかけであるリハビリテーションの介入を、しっかりと行う機会をもつことが大事です。リハビリテーションの介入とは、生活の中にリハビリテーションを溶け込ませるものであると考え、ケアスタッフやご家族とのコミュニケーションを大事にしながら取り組んでおります。認知症の方のリハビリテーションには入所と通所の両方で対応しております。施設は、四季折々の表情豊かな山々に恵まれ、穏やかな雰囲気に包まれています。高蔵寺ニュータウンの片隅に位置し、都市緑化植物園には、散歩に出られる距離にあります。


向山 憲男

 

 

陶都会

 医療と福祉の融合に不可欠な在宅ケア環境の整備を目指し、2004年、晴和会のグループ法人として社会福祉法人陶都会が発足しました。陶都会は真の弱者救済という法人理念のもと、利用者様への感謝と尊敬の念を常に忘れず、その意志や人格を尊び「安心して」「穏やかに」「充実した」日常生活を送れるように支援いたします。複合介護老人福祉施設「ドリーム陶都」・養護老人ホーム「多容荘」・および「北栄高齢者支援センター」を運営し、高齢者の生活にとってあらゆる角度から地域のセーフティーネットとなるよう機能しております。


三輪 鉦子

 

 

国際化・DX担当

 医療・介護の分野は緻密で膨大な業務の上に成立しており、そこを行き交う情報はボリュームも多くセンシティビティの高いものばかりです。昨今よく耳にするDX (Digital Transformation) は、こうした情報の活用をより効率化するだけでなく、そこから新しい価値を導き出すことを目指すもので、わたしたち晴和会もその道筋を一歩一歩踏みしめつつあります。
 その一方で、日本の医療機関がサイバー攻撃の被害を受けてしまうといったニュースもよく取り上げられるようになりました。日本国内だけでなく、世界情勢も視野にいれたリスク管理をもとに、情報の活用とセキュリティのバランスを保ちながら、より社会に貢献できる組織を目指してまいります。


吉澤 曜祐